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Vol.27 パッティングの成功率を上げるために

ゴルフにおいて、パットの重要性はあえて言うまでもない。 しかし、実際にラウンドをしていると、「あと1パット」が決めらなかったり、「その1パット」を外してしまったため、スコアを崩してしまう場面が多々ある。 特に1.5メートル前後の「入れごろ、外しごろ」のパットは、緊張感が増し、メンタルが揺らぐことが多い。僕も以前は、この距離でのパット成功率が低く、何度も悔しい思いをしてきた。


練習場で練習をしていた時に、シニアプロの比嘉勉氏から声をかけられた。ツアーで約300試合に参戦。95年・96年にはツアーシード権を獲得、さらに5人の弟子がプロテストに合格している。ゴルファー育成のプロ中のプロだ。


「ラウンドが終わったら、そのまま風呂に入って帰るんじゃないだろうな?本当に上手くなりたかったら、ラウンド後に練習グリーンに行け。特にロングパットの練習をやるんだ。難しいラインを読んで、入れる練習をすれば確実に変わるぞ。」


最初はそのアドバイスを半信半疑で聞いていたが、比嘉プロに言われたらやってみるしかない。ラウンド後に練習グリーンで最低30分、できれば1時間、パット練習をするようにした。



ラウンド前のグリーンは混雑していて十分な練習ができないが、ラウンド後は誰もいない。練習グリーンすべてのスペースを使って、自分のペースで練習ができる。打ちたい方向、打ちたい距離、すべてが思うがままなのだ。この時間を使って、ロングパットの距離感を掴むことに注力した。


驚いたのは、その効果だ。数回やっただけで、普段のラウンドで、ロングパットがピンに絡む頻度が明らかに増えた。さらに、難しいラインを読む力も養われ、パットへの自信が少しついてきた。


さらに、小西プロからは「10球チャレンジ」を勧められた。これは、ショートパットの自信をつけるのに非常に有効だ。具体的には、上りラインを見つけ、パターの長さ距離から10球連続でパットをする。途中で1球でも外れたら最初からやり直し。上りラインが成功したら、次は下りラインで同じことを繰り返す。



最初はこれがかなり難しく、10球連続で入れることに苦労した。しかし、この練習を続けていると、外した際の原因が明確に分かるようになる。例えば、ストロークの強さが一定でない、フェースの向きがぶれているなど、改善点が次々と浮き彫りになった。また、7球目や8球目あたりになると、「このプレッシャーの中で決めなければならない」という感覚が生まれる。この感覚は、試合での緊張感と非常に似ており、メンタル面でのトレーニングにもなった。


これら2つの練習方法を取り入れてから、僕のパッティングは劇的に変わった。30台後半を叩くこともあったパット数が、30ぐらいで安定してきた。さらに1.5メートルの「入れごろ、外しごろ」のパットでは、自信を持ってパットできるようになった。


練習の成果を試合で実感できたのは、今年10月に行われたイーグルレイクゴルフクラブの理事長杯の予選だ。

16番ホール。予選通過ラインぎりぎりだったので、もう諦め感も漂っていたが、7メートルのバーディーパットを綺麗に沈めることができて一気に気持が復活。そのまま残り2ホールもミドルパットが決まり、結果、予選をトップ通過できた。



パットは「技術とメンタル」の融合だと言われるが、その通りだと思う。ただし、それを支えるのは日々の練習で培った自信だ。比嘉プロや小西プロからのアドバイスを受け、ラウンド後の練習時間を活用することで、僕のパット決定率は大幅に向上した。


これからも、練習グリーンでの時間を大切にし、さらにパッティングを磨いていきたい。1.5メートルの距離を自信を持って打てるようになった今、次の目標は「ロングパットを沈める機会を増やすこと」。

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